※マンガンは推定平均必要量や推奨量は設定されておらず、現在は目安量(AI)のみが示されています。
※乳児期(0~11か月)の目安量は、母乳中のマンガン濃度と1日の哺乳量を基に算出しています。
※小児~青年期(1~17歳)の目安量は、成人の目安量をもとに、その年齢の平均的な体格や成長の度合いに合わせて算出した値です。
マンガン
マンガンとは
マンガンは、体にごくわずかしか存在しない微量ミネラルの一つです。
ミネラルとは鉱物(無機物/栄養素としての無機質)です。
骨や軟骨の形成、酵素の働きを助ける役割があり、健康を維持するうえで欠かせません。
食事から摂取する必要があり、玄米やナッツ、豆類、海藻などに多く含まれています。
マンガンの働き
骨や軟骨の形成、酵素の働きに欠かせない微量ミネラルです。
骨や結合組織では、コラーゲンやプロテオグリカンの生成を助け、骨や関節の健康を保つ役割を果たします。
また、マンガンはさまざまな酵素の補因子として働き、糖や脂質の代謝、エネルギー産生に関与します。
さらに、抗酸化酵素であるスーパーオキシドジスムターゼ(Mn-SOD)の成分として活躍し、活性酸素の除去や細胞の酸化ストレスの抑制にも寄与します。
これらの働きにより、成長や発育、代謝の維持、健康な細胞機能の保持に不可欠な栄養素です。
マンガンの過剰摂取
通常の食事では過剰になることは稀です。
ただし、サプリメントなどで大量に摂取すると神経症状などのリスクがあるため注意が必要です。
マグネシウム欠乏の症状
欠乏は非常にまれですが、極端に不足すると次のような症状が報告されています。
・骨や関節の発育不良や
・成長障害
・炭水化物・脂質代謝の異常
日常での摂取の工夫
マンガンは多くの食品に含まれているため、普段の食事で工夫することで自然に摂取できます。
例えば、白米を玄米や雑穀米に変えるだけでもマンガンの摂取量を増やせます。
朝食にはナッツやシード類をヨーグルトやサラダに加えたり、間食にアーモンドやくるみを取り入れたりするのも効果的です。
また、豆類や海藻類を味噌汁や煮物に使うことで、簡単に日常の食事にマンガンをプラスできます。
さらに、春にはアスパラガスやえんどう豆、夏には枝豆やナッツ類、秋には栗、冬にはかぼちゃや小松菜など、季節の食べ物の中にもマンガンが豊富なものはたくさんあります。
緑茶や穀物茶を飲む習慣も、マンガン摂取の補助になります。
このように、食材の選び方や調理法を少し工夫するだけで、無理なくマンガンを日常に取り入れることができます。
マンガンが豊富な食品
玄米・全粒粉製品
ナッツ類(アーモンド、くるみなど)
豆類(大豆、ひよこ豆など)
海藻(わかめ、昆布、ひじきなど)
緑茶