HIRYU MAIL MAGAZINE
2024/08/15
米不足の次は、「大豆不足」か!?
昨年の猛烈な暑さによる米の不作や、海外観光客によるインバウンド需要などを原因として、米の価格高騰が止まりません。
遂に一部では、古米の値上がりも始まりました。
九州などで7月に収穫が始まった早場米の価格は、例年の4~5割高となっています。
生産者は、「昨年の夏も、収穫には至ったが“白濁”などの影響が出たため、今年も同じことが起こるかもしれない。2年連続となれば、令和の米騒動は続くのではないか」と話しています。
米と同様に高温に弱い大豆についても、暑さの影響による不作の可能性が懸念されています。
さらに、輸入先であるアメリカ、ブラジル、カナダにおける山火事の頻発など、異常気象の影響で輸入量が減少する可能性も考えられます。
災害時にはさらに需要が増し、手に入らなくなる恐れがあります。
災害に備えてお米を備蓄している方が増えましたが、そのほかに、重要なタンパク源としてHIRYUが推奨するのが、「大豆の備蓄」です。
現在、南海トラフ地震の発生確率は依然として高いままであり、連動して首都直下地震や富士山噴火などが同時発生する可能性も予測されています。
特に富士山の噴火が発生した場合には外出することはできず、これまで最低限の備えとして推奨されていた「3日から1週間の備蓄」を「長期災害に備えた備蓄」に変える必要があります。
このような状況下では、肉や魚、野菜や果物などの生鮮食品は手に入りません。
代わりのタンパク源として昆虫食も考えられますが、一般的な受け入れは低く、抵抗感が強い食材です。
大豆は、タンパク質のほか、ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養に優れ、長期保存が可能です。
いざというときには、水とカセットコンロがあれば調理をすることが可能です。
また、事前に味噌づくりをしておけば、災害時に栄養価の高い調味料として役立ちます。
ちなみに、海外産の大豆は遺伝子組み換えが主流であるのに対し、農水省によると、国産大豆については遺伝子組み換えのものは作られていません。
「災害時のフェーズ(段階)ごとの食の注意点」 出典:日経Gooday
長期化する避難生活には、栄養価の高い「大豆」が健康を守ります
福島県立医科大学や国立健康・栄養研究所の研究では、避難生活が長期化する場合には「肥満」が増加するという結果が明らかになりました。
その理由は、菓子パンやおむすび、レトルト食品など炭水化物と脂質に偏った食事にあるといいます。
被災3日目までは、空腹を満たしエネルギーを確保するために主食である炭水化物が必要ですが、その後は健康を維持するためにタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素が必要となります。
そんな時に非常に役立つ食材が、大豆です。
「畑の肉」とも呼ばれる大豆は、肉に匹敵するほど豊富なタンパク質を持ち、さらに肉よりも低カロリーで、余分な脂質の摂取も避けることができます。
また、タンパク質の栄養価を評価する「アミノ酸スコア」は、最高値の100であり、体内での合成が難しい必須アミノ酸をバランス良く含んでいます。
ほかにもカルシウムやマグネシウム、鉄など多くのミネラルや、ビタミン、食物繊維、不飽和脂肪酸を中心とした良質な脂質も豊富に含まれています。
長期化する避難生活には、サプリや加工食品だけではなく「食事」が必要です
栄養を摂取するため、非常食にプロテインバーやサプリメントを用意する人もいます。
しかし、それらはあくまでも補助食品として使い、災害時には「食事」をとることが人々の心の充足に大きく関わります。
管理栄養士・医学博士の坪山宜代氏が大災害の避難所で調査を重ねた結果によると、「食事が悪い避難所は、雑然としていて空気が悪く、食事が充実した避難所は、笑顔や会話があって生活が整っている」傾向にあることが分かりました。
「食事が悪い避難所」として、坪山氏は以下の実例を挙げています。
・おむすびや菓子パンばかりの炭水化物に偏りすぎた避難所は、人々の食欲もなくなっていき、活力がない。
・加工食品ばかりの避難所では、高血糖や高血圧になる人が増加。
・食事よりもお菓子バイキングが充実している避難所では、常にお菓子で空腹を満たす人が多く、お菓子依存になってしまった子供も多数存在。
以上は一例ですが、避難生活が長期化するほど、サプリや加工食品ばかりでなく、災害時にも栄養を意識した“食事”をとるように心がける工夫が必要です。
お米や大豆、乾燥野菜などを使って手作り料理を作ることができれば、心と体により良い避難生活を送ることができます。
水とカセットコンロの用意は忘れずにしておきましょう。
災害時の乾燥大豆の使い方
水だけが使える場合
〈水で浸してそのまま食べる〉
大豆を24時間浸水すると食べることが可能になります。
但し大豆の毒素である大豆サポニンやトリプシンインヒビターは、浸水だけでは十分には減少しませんので、食べる量は加減してください。
水と火が使える場合
〈煮豆〉
■方法① 沸騰したお湯と大豆を保温力のある水筒や魔法瓶に入れ横に寝かした状態にし、10時間~12時間置きます。
この時、500ml水筒で作る場合の乾燥大豆の量は100g~130gが適量です。
■方法② 12時間ほど浸水させた大豆を一度沸騰させた後、火を止めて蓋をし、保温容器や毛布などで包んで保温します。
数時間放置すると、余熱で大豆がじっくりと煮えます。
どちらの方法も、一度お湯を沸かすだけなので、ガスの節約になります。
煮えた大豆は、そのまま食べたり、調理に使うことができます。
〈酢大豆〉
水洗いした大豆をフライパンに入れ、弱火で20分程空炒りし、軽く焦げ目をつけます。
炒った大豆を保存容器に入れ、大豆の2cm程上になる量の酢を入れてください。
1日経って、酢の表面から大豆が見えるようになったら大豆が浸るくらいに酢を足します。
大豆が柔らかくなったら完成です。
そのまま食べるのはもちろん、刻んで海苔、胡麻などと一緒に御飯に混ぜて食べたり、乾燥野菜などと一緒にスープにするのもおすすめです。
〈醤油大豆〉
水洗いした大豆をフライパンに入れ、弱火で20分程空炒りし、軽く焦げ目をつけます。
炒った大豆を保存容器に入れます。
鍋に、醤油200cc、酒200ccを入れ、ひと煮立ちさせ、大豆の入った保存容器に入れます。
昆布(適量)を入れ、1日経ったら完成です。
そのままお召し上がりください。
地球環境を守るHIRYUの新たなミッション「VEGAN BEAN」
人口爆発に伴い、食糧の生産が必要不可欠の中、タンパク質危機を迎えています。
現代の食生活においてタンパク質摂取は食肉に大きく依存しており、家畜と穀物飼料を増産するため、1年間に東京ドーム1,265,476個分の森林が減少し、1日100種類以上の生物が絶滅しています。
森林破壊の80%が畜産を含める工業型食料システムによるものであり、地球温暖化の原因である温室効果ガスは、世界年間排出量の14.5%を占めます。
地球温暖化は、海面や気温を上昇させ、熱波・干ばつ・砂漠化・豪雨・洪水など、異常気象を発生させます。
生物多様性の減少や絶滅を加速化させ、生物の異常行動(異変)を多発させます。
農作物の収穫が減少します。
感染症が増えます。etc...
地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、温室効果ガスの排出量から森林や海洋による吸収量を差し引いて合計をゼロにする目標「2050年カーボンニュートラル」が設定され、世界各国で取り組むことになりました。
日本でも2030年までに温室効果ガス排出量を2013年比で46%削減し、2050年にカーボンニュートラル実現を目標に定めています。
温室効果ガス排出量削減には、食料サプライチェーンの環境負荷削減を早急に対策することが重要とされており、食肉生産の大幅縮小が対策されています。
そこで食肉に変わるタンパク質として、カブトムシなどの甲虫・イモムシ・アリ・ハチ・バッタ・イナゴ・コオロギ・セミ・ウンカ・カイガラムシ・カメムシなど2000種類に及ぶ昆虫を原料にした「昆虫食」や、牛・豚・鶏・魚・甲殻類・うなぎ・フォアグラなどの肉の組織細胞を培養した「培養肉」の普及が拡大しています。
しかし、食することへの抵抗感や安全性に懸念があり、大豆・コンニャク・小麦・エンドウ豆・ソラマメなど、食するのに抵抗感がない植物を原料にした「植物肉」の需要が高まっています。
特に、動物の肉と比べて低カロリー・低コレステロールで、ミネラルやビタミン、食物繊維などの栄養素と、良質なタンパク質やエネルギー(熱量)が豊富な「畑の肉」とも呼ばれる大豆の需要が最も高まっています。
大豆や小豆などマメ科植物を「VEGAN RICE」と同じ圃場で栽培(輪作)することで、マメ科植物の根に共生する根粒菌が大気中から窒素を取り込み土壌中に固定させる「共生窒素固定」を行うため、化学窒素肥料や動物性有機肥料を使わない栽培が可能になります。
家畜を減らし、農薬も肥料も堆肥も使用しない米と豆の農地を増やすことで、地球環境を改善し、自然災害を減らすことができます。
長期貯蔵や流通にも優れていることから世界の食糧問題も改善できます。
私達HIRYUは、2022年6月30日に商標登録した「VEGAN RICE(第6580209号)」に付随して、農薬・化学肥料・動物性肥料・動物性堆肥を一切使用せず栽培された豆類に「VEGAN BEAN(商標登録申請中:商願2024-56361)」を認証し、販売していきます。
これらの世界に誇れる希少価値の高い日本の米と豆をブランド化させ、世界に普及できれば、カーボンニュートラル実現に向けて、地球環境に大きく貢献できます。
HIRYUでは、世界中で問題となっている食品ロスへの取り組みとして「FOOD LOSS ZERO」のミッションとして掲げ、賞味期限からの残期限が短くなった商品の価格を割引するOUTLE SALEを実施しています。
大豆については賞味期限の表示はありませんが、お客様にはお得に無駄なく購入して頂けるように、2022年産と2021年産の大豆をOUTLETとして販売しています。