酵素玄米御飯とは... そして「酵素ある・ない議論」について
玄米に小豆と塩を加えて高温・高圧で炊飯したご飯のことを「酵素玄米御飯」といいます。炊飯における加熱によって、玄米と小豆に含まれるアミノ酸(遊離アミノ酸またはリジン、アルギニン、ヒスチジンなどの塩基性アミノ酸)とブドウ糖が結合するアミノカルボニル反応(メイラード反応)が起こり、褐色物質で抗酸化作用、活性酸素消去活性、ヘテロ環アミノ化合物(発癌物質)に対する脱変異原活性(DNAや染色体に損傷を与え突然変異を起こす物質を変異させる効果)をもつメラノイジンを生成します。
このため、メラノイジンによる赤褐色の着色度が高いほど、効果が高くなります。
茶碗2膳分のご飯を白米ご飯から酵素玄米ご飯に切り替えることで、15種類の栄養素のうち半分以上にあたる8種類(カリウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンE、食物繊維)が充足されることになり、大幅な栄養改善ができます。
1万年の歴史あるお米の炊飯を進化させた酵素玄米御飯は、1955年(昭和30年)頃、玄米食療法を研究していた医師の長岡勝弥が、玄米と小豆から体内に必要な酵素を作り出し、更に免疫機能を高めたり、抗酸化作用を発揮する有機ゲルマニウムの発生を確認し、酵素と有機ゲルマニウムの働きが大腸での働きを活発にし、便秘・血液の病などに効果のあることを発表し、開発した御飯を「酵素玄米」と呼んだことから始まりました。
当時から「有機ゲルマニウムの発生はありえない」「酵素は、40度以上の熱にさらされると活動が止まり、60度に達すると分解してしまうため、 酵素玄米という表現は正しくない」という議論がされ、今もなお続いていますが、酵素については、現在発見されデータベース上に登録されているだけでも6,800種、ヒト体内の酵素の推定数でいうと30,000種はあるといわれ、まだ発見されていない酵素も含めると相当数あり、酵素の特徴もそれぞれです。
適正に熟成させることで、微生物が玄米の糖分をエネルギーに発酵し、時間の経過と水分量の減少と合わせて米粒の大きさも小さくなります。
白米・玄米・酵素玄米の経済主張に多い「酵素ある・ない議論」は、酵素玄米市場拡大に伴い、定義や表示の決定に従うことになります。