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鎌倉時代の食生活

農業に牛や馬が使われるようになり、稲と麦の二毛作も始まった鎌倉時代は、貴族のほかに源氏や平氏などの武士が誕生した時代です。
臼と杵で精米した分づき米をお粥や「姫飯(ひめいい)」という柔らかいご飯にし、干物や塩漬をおかずとしていた貴族に対し、武士は「質実剛健」をモットーに玄米を主食としていました。
この時代の武士は、玄米と粒味噌による味噌汁、梅干しを食べ、戦中には屯食(とんしょく)というおむすびのようなものを持ち歩くようになり、ウサギやイノシシ、鴨などの鳥類をその場で焼いて食べていました。
しかし牛や馬などの肉食を忌み嫌う風習は強まっており、お米を信仰する価値観が浸透していました。
味付けには、塩や、塩と麹を発酵させた醤(ひしお)を主に使っていたほか、醤油のもとである溜(たまり)も発見された時代です。
禅宗の伝来と共に精進料理も誕生し、豆腐や湯葉、麩も人気料理となりました。
食に対する迷信や制限が多く体を動かさない貴族が不健康だったのに比べ、玄米と味噌汁中心の食事をしていた武士は体力もあり健康だったと言います。
しかし、庶民はお米を年貢に取られてしまうため、アワ、ヒエ、ムギなど粗末な作物しか食べられませんでした。


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