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ヘスペリジン

ヘスペリジンとは

ヘスペリジンは、柑橘類特有に含まれる無味無臭のフラボノイド(ポリフェノールの一種)です。
柑橘類の文旦、グレープフルーツ等を除くほとんどの柑橘全般に広く含まれており、特に果皮での含有量が高く、陳皮の有効主成分の1つです。
毛細血管の抵抗性増強や血管透過性抑制作用をもつ物質の1つとして発見されたことから、透過性を意味する「Permiability」の頭文字PをとってビタミンPと命名されました。
しかし、後に、欠乏症がないことからビタミンではないことが明らかにされ、日本ビタミン学会では「ビタミン様物質」と規定しています。
近年、研究の進展により、ヘスペリジンに血圧降下作用、抗アレルギー作用、脂質代謝改善作用、骨代謝改善作用、自律神経バランス改善作用等が相次いで報告されており、 健康維持の面から注目されています。

ヘスペリジンの働き

ヘスペリジンは、血流改善によって体の冷えを改善し、低体温による免疫力低下・代謝低下を防ぎます。 更に、交感神経の働きを抑え、副交感神経の働きを活発にし、心身を休息させるリラックス効果をもたらすことが分かり、倦怠感、鬱、更年期障害などの症状の緩和に期待がもたれています。

ヘスペリジンの効果・効能

●血流を改善し、手足先など末端の冷えを和らげる。
●メラニンを減少させ、目の下のくま・くすみを改善する。
●血管平滑筋の過剰な収縮と血管内膜・中膜の肥厚を抑制し、血圧を降下させる。
●自律神経のバランスを改善し、心身をリラックスさせる。
●ヒスタミンを低減してアレルギー反応を抑制する。
●酸化を抑制し、活性酸素の発生を抑える。
●骨形成を促し、骨量減少を抑制する。
●体内のビタミンCの消耗を抑制する。
●コラーゲンの肌弾力効果を高める。
●ビタミンCと共に働き、毛細血管のメンテナンスを行う。
●脂質代謝異常を改善して血清中性脂肪を減らす。

ヘスペリジンとビタミンCの相乗効果

ヘスペリジンとビタミンCは連携して、毛細血管の膜の透過性を調整し、 毛細血管の出血、ウイルスや細菌の進入を防ぎます。

柑橘類の各部位100g中に含まれるヘスペリジン含有量

《温州みかん》
外果皮(フラベド)・・ 945mg
中果皮(アルベド)・・ 2100mg
じょうのう膜・・・・・423mg
砂じょう・・・・・・・9mg
《柚子》
外果皮・・・・・・・・41mg
中果皮・・・・・・・・283mg
じょうのう膜・・・・・76mg
砂じょう・・・・・・・174mg
《レモン》
外果皮・・・・・・・・193mg
中果皮・・・・・・・・918mg
じょうのう膜・・・・・479mg
砂じょう・・・・・・・64mg

Column

ヘスペリジンの発見

ハンガリーの生化学者セント=ジェルジ・アルベルト(ビタミンCの発見などにより1937年度ノーベル生理学医学賞を受賞)が、1936年にレモン果実中からヘスペリジンを発見しました。

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