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ビタミンA

ビタミンA (Vitamin A) は、動物のみに含まれる脂溶性ビタミンです。
カロテノイド色素群に属するα-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、β-クリプトキサンチンなど、体内でビタミンAに変換されるものはプロビタミンAであり、 動植物ともに見られ、ビタミンAであるレチノールと同様の活性を有しますが、ビタミンAに策定されている耐容上限量に対して、プロビタミンAは過剰摂取による障害がないため、耐容上限量はありません。

カロテン(カロチン)とは

カロテノイドとは、β-カロテン、α-カロテン、γ-カロテン、リコピン、ルテインなど、植物性の食品約600種類に含まれている色素の一種です。
それぞれに異なった優れた抗酸化作用が認められ、対応する活性酸素も異なることがわかってきました。
カロテノイドの中でも、β-カロテン、α-カロテン、γ-カロテンは、分子内にビタミンA(レチノール)が含まれており、体内でビタミンAに変換されることからプロビタミンAと呼ばれています。
その中でもβ-カロテンは分子内に2個のレチノールが含まれている事から最も高いビタミンA活性があり、抗酸化力に優れ、食品の中でも最も多く含まれています。

β-クリプトキサンチンとは

カロテノイドの一種であるβ-クリプトキサンチンには、強力な発癌抑制効果がある事が果樹研究所・京都府医大などの共同研究グループによって報告され注目されています。
抗酸化物質としてフリーラジカルによる酸化的損傷から細胞およびDNAを保護していると考えられ、その後も理研を始めとする各研究所で、 肝機能、動脈硬化、糖尿病、骨粗しょう症や骨代謝、抗酸化能、美容効果などの研究がなされるなか効果的な報告が相次いでされています。

ビタミンAとプロビタミンAの過剰症

ビタミンAは脂溶性ビタミンなので取りすぎると過剰症の心配がありますが、カロテノイドは体内で必要量のみビタミンAへと変換されるので過剰症の心配がない安全なビタミンAといえます。
カロテノイドは腸での吸収が1/6、そこからのレチノール変換が1/2といわれているので、実際に摂取した1/12程度しか吸収されませんので積極的に摂取しましょう。
温州ミカンは、カロテノイドであるβ-クリプトキサンチンが非常に豊富です。
極端に過剰摂取をしたとしても手のひらや足の裏が黄色に変色する症状「柑皮症」が見受けられる事がありますが心配はいりません。
血中のカロテノイド濃度が上昇することで起こり、時間の経過と共に症状も治まります。
しかし、少量のミカンなどの摂取で柑皮症になる方は、肝臓疾患の恐れがあるので、糖尿病や脂質異常症の可能性があります。
理由として、
●カロテノイドは肝臓でプロビタミンAに変換されるのですが、肝臓がしっかり機能してない。
●カロテノイドは脂肪に溶けやすので、血管に脂肪が多いと直ぐに柑皮症になります。
妊娠中の動物性ビタミンAやサプリメントによる過剰摂取が危険視されていますが、カロテノイドからプロビタミンAに変換される食材の過剰摂取は心配ありません。
妊娠後期と授乳期は、カロテノイドの摂取基準が高くなるので、積極的に摂取して下さい。
子どもの発育期に於いても、強い骨づくりのサポート、成長の促進などの効果があり、不足すると成長の停止や知能障害などが欠乏症として現れる場合もあります。

動物性ビタミンAの過剰摂取は注意

脂溶性のビタミンであるA1とA2を総称してビタミンAといいます。
ビタミンA1とは、レチノールが体内でレチナール、レチノイン酸へと変化する3種類のことをいいます。
レチナールは、ロドプシンの構成成分として視覚作用と関わり、また粘膜や上皮細胞の機能の維持にも関わっています。
レチノイン酸は、発癌抑制作用や胚発生の形態形成作用があることが明らかになっています。
ビタミンA2とは、レチノールの類縁化合物である3-デヒドロレチノール、3-デヒドロレチナール、3-デヒドロレチノイン酸のことをいいます。
ビタミンAは、玄米・野菜・果物などには含まれておらず、肉や魚の肝臓に多く含まれています。
レバーを大量に食べると、摂取後数時間程して嘔吐、めまい、下痢などの過剰症状がでてきます。
またサプリメントを大量に摂取した場合にも過剰症になります。
摂取をやめれば1,2日ほどでこれらの症状は消失します。

※ロドプシンとは

脊椎動物は、光を受けて情報を脳に伝達します。
ロドプシンは光を受ける視物質であり、網膜にある受光色素レチナールと蛋白質オプシンとの複合体です。
視紅 visual purpleともいわれています。
レチナールが不足すると、明るい場所から暗い場所に移動した際に、目が慣れるまで時間がかかる暗順応遅延(あんじゅんのうちえん)や物が見えにくくなる夜盲症(トリ目)の症状が酷くなりますが、 レチナールが足りていれば目の角膜の細胞分化を促進することにより改善し、視力を強化します。

生理活性作用

細胞核内には、ビタミンA受容体(レセプター)であるレチノイン酸受容体(RAR)とレチノイン酸X受容体(RXR)があります。
ビタミンAとビタミンA受容体(レセプター)の結合により、遺伝子の発現・制御が行われ、上皮細胞の機能維持や成長促進、発癌抑制作用、免疫機能、味覚機能など様々な生理作用が活性します。
他にもビタミンD受容体や甲状腺ホルモン受容体などが細胞核内にはあり、ビタミンA受容体はそれらとも相互に影響し合って様々な生理作用を活性させています。

皮膚や粘膜を正常に保つ

β-カロテンは、肌の乾燥や傷、吹出物、感染症から身体を守ってくれる働きがあります。
β-カロテンは、上皮細胞である粘膜の粘液の分泌を高めて、皮膚・口・鼻・喉・肺・胃・腸などの乾燥を防ぎ、細菌に対しての免疫力を高め、感染症を予防します。
癌細胞の殆どが上皮細胞から発生
人間の体は、あらゆる「管(くだ)」で出来ています。
管は、栄養や空気の通り道です。
口から肛門までの「消化管」、鼻から肺までの「気管」、膀胱までの「尿管」、乳液を運ぶ「乳管」、そして全身には「血管」や「リンパ管」が張り巡らされています。
管の内側は「上皮細胞」によって守られています。
消化管や気管の上皮細胞の部分を「粘膜」といいます。
血管の上皮細胞の部分を「内皮(ないひ)」といいます。
この「粘膜」や「内皮」に癌は発生します。
組織学上では、殆どの癌が「上皮癌」です。
癌はすぐに発生するのではなく、上皮細胞の炎症により、「発赤(ほっせき)」「疼痛(とうつう)」「発熱」「腫張(しゅちょう)」「機能障害」という段階を踏みます。
最初に「上皮が赤く」なり、やがて「痛み」や「熱」「腫れ」が生じ、息がしづらくなったり、血流が悪くなるなどの「機能障害」が生じます。
しかし、何度も炎症を起こし、新しい細胞で修復することが間に合わなくなると、粘膜が傷つき、剥がれてしまい「潰瘍(かいよう)」になってしまいます。
更に悪化すると管に穴があき、命に関わることになります。
正常細胞はこの炎症部分を細胞分裂を繰り返して修復しようとします。
細胞分裂には限界があり、同じ部分の細胞を無限に分裂させることはできません。
そこで限定なく分裂を繰り返す修復細胞が発生します。
それが「癌細胞」です。
粘膜を破り、組織の内部へ侵入する癌細胞を「浸潤癌」といいます。
欧米では、この「浸潤」を確認して初めて「癌」と診断していますが、日本では「まだ浸潤していない癌」も「癌」と診断しています。
癌細胞が組織の内部まで侵入するには、粘膜、基底膜(きていまく)、間質(かんしつ)、血管壁の4つの層が侵入から守っています。
しかし、全ての関門を突破し、血管壁を破り、血液に侵入すると、血流に乗って、他の臓器や器官の内部に侵入し、更なる増殖を始めます。
これを「転移」といいます。

カロテノイドの癌抑制作用

癌細胞は、限定なく分裂を繰り返す修復細胞であり、アポトーシスの機能不全を起こしている状態です。
アポトーシスとは、細胞をより良い状態に保つために、管理・調節された細胞自身の死(細胞死)のプログラム、すなわち自殺の事です。
これにより細胞が異常増殖する事を防いでいます。
アポトーシスの機能不全の癌細胞に、アポトーシスを誘導する物質レチノイドは癌の抑制に有効ではないかと注目され、様々な研究が行われています。
例えば前骨髄性白血病の場合、ビタミンB群およびβ-カロテン、トコフェロールの投与により完全完解し、強い抗癌作用があることが分かりました。
また、肝癌患者への合成レチノイドの投与で再発率の著しい低下が見られたといった事例もあります。
カロテノイドを豊富に含む緑黄色野菜を摂取していると癌の発生率が低いという疫学調査での研究結果が報告されています。
このようにβ-カロテンをはじめとしたカロテノイドの発癌抑制効果には注目が集まっており、α-カロテンには肺癌、 β-カロテンには脾臓癌、リコピンには肝臓癌や乳腺癌の抑制効果がみられる研究報告もあり、カロテノイドの種類によって、抑制効果のある癌の種類が異なるという事も明らかになってきています。

β-カロテンの動脈硬化予防

心疾患、脳血管疾患、癌の原因になる動脈硬化は、悪玉コレステロール(LDL)が活性酸素により酸化LDLへと変化し、それが血管内に付着して、炎症などを起こし、発症します。
β-カロテンがもつ優れた抗酸化作用は、血中の脂肪が酸化することを抑え、血圧を低下させ、動脈硬化、肥満、高脂血症・慢性肝炎を予防します。

β-カロテンによるアルツハイマー型認知症の予防

国民の4人に1人がなると言われているアルツハイマー型認知症の血中の抗酸化物質(ビタミンC,ビタミンE、β-カロテン、リコピン、コエンザイムQ10)の濃度を調べると、ビタミンCとβ-カロテン濃度が低いことがわかっています。
他にも高齢者に多い黄斑変性症も予防します。

β-カロテンの欠乏症

結節・脱毛・色素沈着・接触性湿疹・涙の分泌量減少・眼球結膜乾燥・眼球乾燥症・角膜軟化症・ 気管支炎・胃の分泌障害・食欲不振・結石・ 輸精管上皮の変性・睾丸の萎縮・不妊・胎児の発生異常など・・・

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