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農薬・肥料について

日本の農業の現状

水と山に恵まれた、森林の豊かな国、日本。
しかし、農用地の割合は年々減少しています。
国土交通省の調査(平成17年)によると、日本の国土は森林の割合が67.1%であるのに対して、農用地は12.7%でした。
耕地面積は昭和36年(1961年)の609万haをピークとして年々減少し、令和4年(2022年)にはピーク時から約3割減の432万haとなっています。
その原因として、新規就農者を上回る離農者の増加が挙げられており、農業従事者の高齢化は深刻な問題となっています。
このような日本の農業において、増加しているのが、有機農業です。
有機農業とは、「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう」と定義されている農業です。
平成21年から平成29年の間に、「第三者機関に認証された有機JAS取得農家」は19%増加し、「有機JASを取得していないが有機農業を実施している農家」も43%増加しました。
新規就農者は49歳以下の割合が高く、2~3割が有機農業に取り組んでいます。
現在、有機農業に取り組んでいない農家の6割も、今後は有機栽培に取り組みたいという意向があり、地球環境や健康を意識する人の割合は増えています。
世界では、アメリカやヨーロッパを中心に有機食品市場が広まっており、有機農業の取組面積も1999年から2017年の間に約6.3倍に拡大しています。

青果の栽培方法

「慣行栽培」とは‥
「慣行=古くからの習慣として広く行われていること」という言葉の通り、農薬や化学肥料を利用した通常の栽培方法を、「慣行栽培」といいます。

「有機栽培」とは‥
通称「JAS法」(日本農林規格等に関する法律)で定められた「有機栽培」とは、禁止農薬や化学肥料、遺伝子組換え技術を使用しないことを基本として、種まき又は植え付け前2年(多年生作物は3年)以上、有機的管理を行った水田や畑で農業生産を行う栽培方法のことです。
但し、有機JASでは、農作物に急迫または重大な危機がある場合であって、通常の有機農産物に係わる防除方法のみでは有害動植物を効果的に防除できない場合に限り、有機農産物の国際基準に準拠した農薬(許容農薬)の使用が認められています。
国が指定するこの条件を満たし、さらに毎年有JAS認証手数料を支払った生産者や事業者に対し、「有機JAS」マークの使用が許可され、商品名に「有機」や「オーガニック」と謳うことが許されます。
2023年3月31日時点において、日本国内の有機JAS申請されている農地面積の割合は0.44%です。

「特別栽培」とは‥
「無農薬」「減農薬」「無化学肥料」「減化学肥料」表示について、生産者によって定義が異なるため消費者に誤解を与えるとし、2004年に農林水産省はこれらの表示を禁止しました。
そして、農薬や化学肥料の使用量が慣行レベルの5割以下である場合、「特別栽培」と呼ぶことと定めました。

化学農薬や化学肥料を使わない栽培の表示について
「特別栽培」のうち、農薬や化学肥料などを一切使用していないものについては、「農薬:栽培期間中不使用」「化学肥料:栽培期間中不使用」と表示することが定められています。
また、農薬や化学肥料を減らして栽培した場合も同様に、「農薬:当地比〇割減」「化学肥料:当地比〇割減」などのように表示します。

農薬について

「農薬」とは‥
農産物の育成に必要な薬であり、主に殺菌剤、防黴剤、殺虫剤、除草剤、殺鼠剤、植物成長調整剤(通称「植調」:植物ホルモン剤など)など「化学農薬」と、害虫の天敵となる微生物や菌を利用する「生物農薬」があります。
他にも、重曹や食酢、珪藻土粉剤、ワックス水和剤などがあり、これは生物農薬と同じ「特定農薬」に分類されます。
「化学農薬」は、毒性が強いことから使用基準などが設けられているのに対して、「特定農薬」は、毒性が低く、環境や健康に影響がないことから使用基準などが設けられていません。
生産者の殆どが生産性効率のよい「化学農薬」を使用しています。

有機栽培の許容農薬とは‥
有機JASでは、農作物に急迫または重大な危機がある場合であって、通常の有機農産物に係わる防除方法のみでは有害動植物を効果的に防除できない場合に限り、有機農産物の国際基準に準拠した農薬の使用が認められています。
それら有機JASで使用を認められた農薬類のことを「許容農薬」といいます。

有機JASマーク
有機JASマーク
◆有機農産物のJAS規格「別表2」で指定されている許容農薬の分類表
有機農産物のJAS規格「別表2」で指定されている許容農薬の分類表
有機JASでは、このような許容農薬が指定されており、使用時の希釈倍率、圃場10アールあたりの使用量、使用時期、使用回数、使用方法が規定されています。
弊社では、有機JASであっても、これらの許容農薬さえ使用しない栽培で収穫した青果物を提供しています。

肥料について

「肥料」とは‥
植物に栄養を供給するために土や植物に施される物質のことを「肥料」といいます。
肥料には、油粕や魚粉、鶏糞など、植物性または動物性の有機物を原料にした「有機肥料」と、鉱物や化石燃料などの無機物を原料として、化学的方法により製造された「化学肥料」があります。

マイクロプラスチックゴミ問題
日本で栽培された農産物の殆どに化学肥料が使われており、特にプラスチックでコーティングされた被覆肥料(ひふくひりょう)は、農業排水として河川に流れ込み、海に辿り着いて海洋プラスチックゴミとなっています。
特に日本の海は世界平均の27倍以上もの濃度のプラスチックゴミに汚染されており、海洋のみならず農作物からも吸収され、海鮮や青果物を通じて体内、そして妊婦の胎盤からも検出されています。
2015年9月、国連加盟193カ国による国連サミットで2030年までに達成すべき17の目標を定めた「SDGs」の12番目と14番目に、プラスチックゴミによる環境汚染防止が定められました。

アクやえぐみの原因となります
アクの原因は硝酸態窒素です。
硝酸態窒素は、植物の生育に必要な栄養素であり、自然界の植物は自ら過不足なく摂取することで成長しています。
農業で使う化学肥料には硝酸態窒素が含まれており、作物へ過剰摂取させることで成長を促進させます。
タンパク質とアミノ酸が増える一方で、ビタミンやミネラルが低くなり、糖度も下がり、そしてアクが強くなります。
硝酸態窒素は、発癌性の危険もあることから、ヨーロッパでは硝酸態窒素の残留濃度基準が3000ppm未満に定められています。
有機肥料や動物性堆肥にしても、堆肥になるまでの間に硝酸態窒素が多く含まれます。
肥料を使わない栽培は、その土壌の成分だけで作物をつくり、過剰な硝酸態窒素を含んでいないため、苦味やえぐみが少ない特徴があります。

HIRYUによる実験結果を紹介します

映画「奇跡のリンゴ」で有名な自然農法家 木村秋則さんが、農薬や肥料を使用せずに栽培した林檎。
左写真は3年、右写真は8年経過した状態です。
木村さんは「農薬や化学肥料、除草剤を使用して栽培したものは腐敗し、地球環境と健康を害する。自然なものは枯れていく」と訴え、全国で講演を行っています。

①はHIRYU農薬・化学肥料不使用の洗い人参、②はスーパーで購入した慣行栽培(有農薬・有化学肥料)の洗い人参。
同条件下で28日経過した状態は、右写真の通りとなりました。

①はHIRYU農薬・化学肥料不使用の茄子、②はスーパーで購入した慣行栽培(有農薬・有化学肥料)の茄子。
同条件下で9日経過した状態は、写真の通りとなりました。

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