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エクオール

概要

近年、これまでに大豆のイソフラボンによると考えられてきた女性ホルモンのエストロゲン様作用は、 実はイソフラボンが腸内細菌のはたらきを受けてつくられるエクオールによる効果であることが分かってきました。
エクオールが急速に注目を浴びるようになったのは、女性の更年期症状をやわらげ、 40代後半~50代前半の閉経前後の期間を快適に過ごすための救世主となるような効果が期待されているためです。
大豆に含まれるイソフラボン(ダイジン、ダイゼイン、グリシテイン、ゲニスチン、ゲニステイン)のうち、ダイゼインが、 おなかの中でビフィズス菌や乳酸菌など特定の腸内細菌(以下、エクオール産生菌とよぶ)に出会うと、 これら特定微生物の作用により、エクオールという、ヒトにとって有用な物質に変換されることが分かっています。
エクオールには構造上の違いにより、(S)-エクオールと(R)-エクオールの2種類の構造体がありますが、エクオール産生能力があるヒトおよび動物においては、 ダイズイソフラボンの摂取後に(S)-エクオールのみが産生されます。
サプリメント等でエクオールを摂ろうとされている方は、そのエクオールが"(S)-エクオール"であるかご注意ください。
(S)-エクオールは、女性ホルモンのエストロゲンまたは男性ホルモンのアンドロゲンに起因する疾患または障害の治療に効果があることが1984年に最初に報告され、 2000年以降に急速に研究が進められています。

効果効能

現在、(S)-エクオールに注目されている主な生理作用は、

  1. エストロゲン様作用・・・更年期症状・障害の緩和、生活習慣病予防、骨粗しょう症予防・改善、加齢によるシワやたるみ改善
  2. 抗酸化作用・・・シミの改善、美白など
  3. 抗エストロゲン作用・・・過剰なエストロゲンの働きを抑えることによる乳癌のリスク低減
  4. 抗アンドロゲン作用・・・前立腺癌など男性の病気の予防、脱毛の改善
があり、更年期・閉経後女性46名のデータより、体内のエクオール量が多い女性では、更年期症状のリスクが100分の7に減少した報告があります。
エストロゲン様作用と抗エストロゲン様作用を併せもつのは、一見矛盾しているようにみえますが、女性ホルモン様の機能をもちつつ、 過剰な女性ホルモン分泌を抑制するはたらきがあるということです。

ヒト由来の(S)-エクオール産生菌

ダイゼインから直接(S)-エクオールをつくる菌
■Adlercreutzia equolifaciens(放線菌門)
■Bacteroides ovatus(バクテロイデス門 バクテロイデス属)
■Bifidobacterium(放線菌門 ビフィドバクテリウム属)
■Eggerthella sp YY7918(放線菌門)
■Enterococcus faecium(フィルミクテス門)
■Finegoldia magna(フィルミクテス門)
■Lactobacillus mucosae(フィルミクテス門 ラクトバシラス属)
■Lactobacillus sp Niu-O16(フィルミクテス門 ラクトバシラス属)
■Lactococcus garvieae (Lc 20-92)(フィルミクテス門 ラクトコッカス属)
■Ruminococcus productus(フィルミクテス門 ルミノコッカス属)
■Slackia sp HE8(放線菌門)
■Slackia equolifaciens (Strain DZE)(放線菌門)
■Streptococcus intermedius(フィルミクテス門 レンサ球菌属)
■Veillonella sp(フィルミクテス門)
ダイゼインまたはジヒドロダイゼイン(エクオール産生の関連中間産物)をつくる菌
■Bifidobacterium sp (22strains)(放線菌門 ビフィドバクテリウム属)ダイジン→ダイゼイン
■Clostridium-like bacterium ダイジン→ジヒドロダイゼイン
■Escherichia coli (HGH21 and HGH6)(大腸菌門) ダイジン→ダイゼイン
■Strain PUE プラリン→ダイゼイン
エクオール産生の中間産物から(S)-エクオールをつくる菌
■Eggerthella sp Julong 732(門) ジヒドロダイゼイン→(S)-エクオール
エクオール誘導体をつくる菌
■Slackia sp HE9(放線菌門) ゲニステイン→5-ヒドロキシエクオール

最近では、エクオール産生能力があるか、またはエクオール産生菌がどれほどいるかを検査する尿検査セットや腸内細菌検査セットも開発され、誰でも簡単に調べることができるようです。

なお、いくつかの研究では、イソフラボンを含む大豆食品を食べた後、西側諸国の成人の25-30%が エクオールを産生することが示されたことに対し、 大豆食品消費量の多い日本、韓国、中国の成人のエクオール産生者は50-60%と2倍であったことや、 菜食主義者はダイゼインをエクオールにより多く変換する能力があること、海藻の摂取はエクオールの産生を増強するなどの報告から、 エクオール産生能力の強弱は、各人の食習慣をはじめとする生活習慣によって形成された腸内細菌叢(フローラ)の微生物バランスによって決まると考えられます。

また、エクオールをつくれている人に多く見られた生活習慣として、
■豆腐や豆乳などの大豆食品をよく食べる
■睡眠時間を8時間以上とっている
■食物繊維を積極的に摂っている
■ほぼ毎日運動している
■タバコを吸わない
といった傾向があるといった話もあります。

HIRYUでは、サプリメントによるエクオール摂取をするよりも、欧米型の食習慣を改め、朝にHIRYU式ヴィーガンヨーグルトと果物を、 午後に酵素玄米ご飯と菜食の食事を継続することによって腸内細菌叢(フローラ)を改善し、エクオール産生菌を腸内に定着させることをすすめています。

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