

肉厚でコロンとしたフォルムの可愛いキノコ、「マッシュルーム」。
欧米で定番のキノコですが、旨味も強く、よく出汁の出るキノコとして、近年は日本でも広く使われるようになってきました。
マッシュルームは、菌の種類によってホワイト、オフホワイト、クリーム、ブラウンの4種の色にわかれます。
それぞれの色によって香りや味に違いがあり、使い分けをすることによって料理の幅が広がります。
よく見かけるのはホワイト種とブラウン種。
ブラウン種は他の3種よりもグルタミン酸が多く含まれているので、旨味が強いのが特徴です。
生食もできますが、ブラウン種はシチューやグラタンなど加熱調理にむいています。

マッシュルームの色の違いによる栄養成分は基本的には殆ど同じです。
腸内環境を整える食物繊維や、高血圧を予防するカリウム、エネルギーの再生や、皮膚の健康維持、抗ストレス効果などがあるビタミンB群の一種パントテン酸、抽出したエキスには、消臭効果もあり、口臭や体臭、便のにおいなどの予防効果があります。
女性に必要な栄養素である葉酸も多く含まれており、貧血予防や胎児の正常な成長に効果があります。
胃腸の免疫力を向上してくれる食物繊維も豊富なので、腸内環境を整あえ、便通を促し、風邪などの予防効果もあります。
特筆する栄養素としては、医療界で注目されているビタミンDが多く含まれています。
ビタミンDは、血中のカルシウムとリンの濃度を調整し、骨の成長や再生、骨粗鬆症の予防、細胞の繁殖、免疫機能の向上の役割があります。
近年の研究では、欠乏が肺癌や肺炎、呼吸器疾患に大きく関連していることが分かってきました。
肺癌撲滅に貢献する学術論文に贈られる「後藤喜代子・ポールブルタリ科学賞」を受賞した東京慈恵会医科大学付属柏病院秋葉直志院長は、ビタミンDの摂取と非小細胞肺癌患者の再発率と生存率を未摂取と比較して、優位性があることを証明しました。
ビタミンDの血中含有量の基準値は、健常者の場合1mlあたり30~100ngに対して、肺癌患者の場合7~41ngしかなく、20ng未満は欠乏症です。
ビタミンDは摂取せずとも日光に当たると皮膚で合成されますが、屋内で仕事をしている方が多くなり、現代人は多くの方がビタミンD不足とされています。
2002年に肺癌治療薬「ライレッサ」、2015年には免疫療法「オプジーボ」が導入され、肺癌治療に成果をあげていますが、年間200~1000万円もかかります。
秋葉院長は、20ng未満の肺癌患者にビタミンDを5年間内服させた結果、86%が再発しなかったことを踏まえ、ビタミンD摂取の重要性を訴えています。

《栄養とフードシナジー》
栄養素のコーナーに記載した通り、マッシュルームにはビタミンDが多く含まれています。
ビタミンDは、カルシウムを体内に吸収させてくれる効果があり、このような食べ合わせによる栄養の相乗効果のことを「フードシナジー」と言います。
今回は、カルシウムを含む豆乳とビタミンD豊富なブラウンマッシュルームを組み合わせた料理の紹介です。
《RECIPE》
鍋に油を敷き、ブラウンマッシュルーム、玉葱を中火で炒めます。
火を止めて、ビオソルト、黒胡椒、ケチャップを入れ混ぜたら、グラタン皿に高さ半分ほど移します。
別の鍋に油を敷き、玉葱、大蒜を中火で炒めたら、人参、キャベツ、豆乳、ローリエ、ビオソルト、黒胡椒を加え、弱火で5分程煮てから、グラタン皿に重ねて入れます。
更にスライスした玄米餅を乗せ、玄米粉をかけたら、オーブン180℃で10分程焼き、焼き色が付いたら完成!
マッシュルームの歯応えと玄米餅のsモチモチ感をお楽しみ下さい。
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